二次方程式の解の公式を2次関数のグラフから求めます。
以下の2次方程式を解くことを考えます。
X2+BX+C=0
変形して、
(X+(B/2))2-(B/2)2+C=0
-(B/2)≡m
-(B/2)2+C≡-D
と定義したmとDを使って式を書き直すと、
(X-m)2-D=0 (式1)
となります。
ここで、
y=(X-m)2-D (式2)
の2次関数のグラフは以下のグラフになります。
この2次関数のグラフは、y=X2のグラフを平行移動したグラフであり、y=X2のグラフと合同な形です。
(式2)の2次関数のグラフがx軸と交わる場合は
y=(X-m)2-D=0
とあらわされます。
これは、(式1)の二次方程式です。
ゆえに、(式2)のグラフがX軸と交わる点のX座標は(式1)の解です。
(式2)の2次関数のグラフは、
その左右対称の中心線のX座標がmであり、x軸より下の深さがDです。
また、(式2)のグラフに合同なy=X2のグラフでは、その高さがDになる位置は、x=±(√D)の位置にあります。
ゆえに、(式2)のグラフのx軸との交点のX座標は、
X=m+(√D),
X=m-(√D)
です。
これは(式1)の解です。
このX座標が、やさしい2次方程式の解の公式をあらわしています。
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二次関数のグラフの平行移動
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放物線の面白い性質を1つ書きます。
この話題は数学C(高校3年)で学びますが、数学ⅠA段階でも、以下の話は理解できるのではないかと思います。
y=x2のグラフは以下の放物線グラフです。
このグラフのA点(0,1/4)はこの放物線の焦点と呼ばれています。
その理由は、この点Aから放物線のB点(x,y)まで行って、そこから垂直に上に上がってC点(x,4)まで行く経路の長さは、いつも同じ長さになるからです。
以下で、このことを示します。
AB=√{x2+(y-(1/4))2}
=√{x2+(x2-(1/4))2}
=√{(x2+(1/4))2}
=x2+(1/4)
一方、
BC=4-y
=4-x2
よって、
AB+BC=x2+(1/4)+4-x2
=(1/4)+4
このように、AからCまでの経路の長さは、
いつも同じ長さになります。
【放物線による光線の反射】
放物線上のB点でおり曲がる経路と、B点の近くのD点でおり曲がる経路の長さが同じだと、どういうことがおきるかを、以下の図で考えます。
以下に示すように、この図の経路は、光線が放物線の部分BDを鏡にした鏡で反射する経路になります。
先ず、B点でおり曲がる経路をABCとし、D点でおり曲がる経路をA1-D-C1とします。
経路ABCと経路A1-D-C1は平行で、しかも、その長さが同じです。
経路ABCと経路A1-D-C1の長さが同じであるため、
ED=BF
となります。
△OBFと△ODEを考えると、
辺BF=辺DEであって、
α=∠ODE=∠OBFであり、∠R=∠OFB=∠OEDです。
このように2角侠辺が等しいので、△OBFと△ODEとは合同です。
また、△OBFと△ODEの残りの角である∠Oは
∠O=∠R-α=βであらわします。
△OBFと△ODEとは合同なため、OB=ODです。
そのため、三角形OBDは二等辺三角形になります。
その二等辺三角形OBDの頂角∠O(=∠BOD)=βの2等分線OHは底辺BDに垂直に交わります。
線分BDはβ=∠EDHの二等分線になり、
β/2=∠BDE=∠GDC1 の関係があります。
経路A1-D-C1を光線の経路と考えると、
∠BDE=β/2は入射する光線が線分BDと成す角であって、
∠GDC1=β/2は反射する光線が線分BDと成す角です。
そして、それらの角度が等しいので、光線の鏡への入射と反射の関係がなりたっています。
そのため、経路A1-D-C1は、線分BDの鏡に入射して反射する光線の経路と同じです。
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二次関数のグラフの平行移動
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第2講「2次関数とそのグラフ」(1)
y=ax2のグラフと平行移動
y=x2のグラフは以下のグラフであらわされます。
y=ax2のグラフを考えるとき、
y=x2の形の式に変形してからグラフを考えます。
すなわち、
y=ax2のグラフは
(y/a)=x2のグラフです。
例えばa=2の場合を考えます。
y=2x2のグラフを考えるとき、
x軸と(y/2)軸(赤い字で示す)に関するグラフと考えれば、
このグラフは、(y/2)軸に関しては、
下の図のように、
y=x2のグラフと形が同じになります。
このように同じ形のグラフを書いてから、
上のグラフに赤字で示した(y/a)軸を、y軸に換算して考えればわかりやすくなります。
同じように、
y=(x/b)2のグラフを考えるとき、
y=x2の形の式に変形してからグラフを考えます。
すなわち、
y=(x/b)2のグラフは、
b=3のとき、
下のグラフに赤字で示した(x/3)軸とy軸に関するグラフと考えれば、
このグラフは、(x/3)軸に関しては、
下のグラフのように、
y=x2のグラフと形が同じになります。
このように同じ形のグラフを書いてから、
上のグラフに赤字で示した(x/b)軸を、x軸に換算して考えればわかりやすくなります。
同じように、
y-c=x2のグラフを考えるとき、
(y-c)=x2の形の式に変形してからグラフを考えます。
例えば、c=1のとき、
x軸と、下のグラフに赤字で示した(y-1)軸に関するグラフと考えれば、
このグラフは、(y-1)軸に関しては、
下の図のように、
y=x2のグラフと形が同じになります。
このように同じ形のグラフを書いてから、
上のグラフに赤字で示した(y-c)軸を、y軸に換算して考えればわかりやすくなります。
同じように、
y=(x-d)2のグラフを考えるとき、
y=x2の形の式に変形してからグラフを考えます。
例えば、d=4のとき、
y=(x-4)2のグラフは、
下のグラフに赤字で示した(x-4)軸とy軸に関するグラフと考えれば、
このグラフは、(x-4)軸に関しては、
下の図のように、
y=x2のグラフと形が同じになります。
このように同じ形のグラフを書いてから、
上のグラフに赤字で示した(x-d)軸を、x軸に換算して考えればわかりやすくなります。
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二次関数のグラフの平行移動
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やさしい解の公式は、以下の式です。
x2+2ax+b=0
を因数分解すると
[x+a+√D][x+a-√D]=0
になる。ただし、D≡a2-b
【問1】
次の2次方程式を解の公式を利用して解け。
3x2-5x-1=0
x2-2・(5/6)x-(1/3)=0
[x-(5/6)+(√D)]・[x-(5/6)-(√D)]=0
√D≡√{(5/6)2+(1/3)}
=√{(25/36)+(12/36)}
=√{37/36}
=(√37)/6
[x-(5/6)+(√37)/6}]
・[x-(5/6)-(√37)/6}]=0
ゆえに、
x=(5/6)-(√37)/6,
x=(5/6)+(√37)/6
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二次関数のグラフの平行移動
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a
+bX+c=0 ①
この解の公式を導く。
以下のように変形すれば、この式を因数分解して、解の公式を導くことができます。
a
+bX+c=0
変形して以下の式を得る。
すなわち、上の様に定義した係数BとCを使った式②を得た。
+BX+C=0 ②
この式②を少し変形した式:
+BX+
=0 ③
を考えます。
ここで、
はマイナスの数になることもできるもの(Gは虚数も可能)とします。
(補足)-----------------
ここで、Gの二乗を使うのは、
この式③の全ての文字定数B,Gと変数Xに長さの「次元」を持たせて、式に、次元の色合いを付けるためです。
式に次元の色合いを付けると、式の中の各項の次元が全て同じになります。
その式を変形しても、その式の中の各項の次元が全て同じになります。次元が異なる項を持つ式は計算間違いです。これにより、計算間違いを見つけやすいという得をします。
-------(補足おわり)-------
更に変形した式:
+2HX+
=0 ④
を考えます。
2H ≡ B
です。
【注意】以下の式の変形は
「xの有無項の二乗の引き算の公式」
を使った平方完成の公式を適用しています。
④式を変形して、
-
+
=0 ⑤
次に、
-
≡ D ≡
⑥
と定義した
を使って式を書き直す。
ここで、Kの二乗を使ったのは、
式の文字定数Kに長さの「次元」を持たせるためです。
-
=0 ⑦
これは、因数分解できる。
《公式
-
=(P-Q)(P+Q)を使う》
(X+H-K)(X+H+K)=0 ⑧
よって、Xは、
X=-H+K, ⑨
X=-H-K ⑩
定数HとKを元の係数を使ってあらわすと、
⑨と⑩を書きかえると、
これで、既に解の公式であるが、
これを良く知られた解の公式の形に変形してみれば、以下の式になる。
【二次方程式の解の公式を簡単にしておぼえる】
解の公式をすぐ応用できるようになるには、
以下のように簡単にした解の公式を覚えれば十分。
+2HX+
=0 ④
変形して、
-
+
=0
-
≡ D ≡
⑥
と定義した
を使って式を書き変える。
-
=0
これは、因数分解できる。
【
-
=(P-Q)(P+Q)を覚えておくこと。】
(X+H-K)(X+H+K)=0
このように因数分解できることをおぼえてください。
あとの式は、いつでも導き出せます。
この因数分解から、Xは、以下の2つの解を持つ。
X=-H-K,
X=-H+K
リンク:
平方完成の公式
2次関数のグラフの頂点に関する話
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高校数学は、中学とはうって変わって急に教わる項目が増えるので、
ついていくのがやっとだと思います。
これは大問題だとおもいます。
その大変な高校数学をなんとかこなして得意にするには、、
良い先生をみつけて、
難しい公式などもおぼえかた、コツなどを1つ1つ教わるのがコツ
と思います。
苦労した後で、なんだ、これを知っていれば、もっと楽に数学がわかったのに、、、
という経験をしたことがある良い先生に、そのコツを教えてもらうのが良いと思います。
ちなみに、私が数学が得意になったのは、自習によるところが大きかったです。
授業中にも、自分の問題を解いたりして
いつの間にか自習していたりしていたことも多かったです。
数学は、とにかく問題を自分で解くことが第1に大切です。
数学を学ぶ上で一番大切なこころがまえを言います。
「数学を勉強する目的は、楽な方法を教わるため」です。
数学は楽に解く方法を求めた集大成です。
少しでも楽に、楽に、数学を学ぶようにこころがけるのが数学の「心」だと思います。
どこかで、数学がわからなくなった場合、それ以降は、わからなくなります。
楽ではなくなります。
そいうときは、わからなくなった数学の話は一切聞く必要は無いと私は思います。
(わからなくても授業を聞いていれば、後で役立つ一片の言葉でも得られるかもしれない、
という甘い期待はいだかない方が良いです。
数学では、後で役立つ一片の知識は、自分自身で問題を解いて納得した知識です。
それが役に立つ宝だからです。)
(ただ、数学をきらいにならないで欲しいです。
わからない数学の授業時間は無駄なので、わからない授業は無視して、
自分のわからなくなったところから、参考書で自分の数学の勉強を自習するのが良いです。)
もし、数学の授業中には、そのように授業とはちがう自習をするのが困難なら、
わからない数学の授業中には英語の勉強でもして、後で落ち着いて自分の数学の勉強をするのも一つの方法と思います。
数学というのは、楽をするコツを自分で習得するものですので、自習の効果が
分からなくなった授業を聞くことに比べ100倍ぐらい効果があります。
(分かる授業の効果は自習の2倍くらい効果があるとは思いますが、、)
それで、数学を得意になろうと思ったら、
分からなくなったところから、ていねいに教えてくれる先生をみつけて、
自分がわかるところから、次にわかることまで、教わりながら(自習の2倍から4倍の効果)
マイペースで勉強するのが良いです。
(高校数学勉強法)
というサイトを見つけました。
数学の勉強を始める時、「机をきれいに片づけてから」と後回しにせず直ぐするように、
と勧めていました。
これは、本質的に大切な事を教えてくれていると思いました。
私も、「机をきれいに片づけてから」数学をしようと考えた事はありませんでした。自分の机が片付いていなければ、自分の机以外の場所で数学の問題を解けば良いのです。
数学の勉強に限らず、何かを始める時、それを成功させる始め方を、そのサイトが教えてくれました。
また、「高校のランクは問題ではない、気にするな」 とも言っていました。まったく、その通りと思います。数学の勉強は自分次第です。
「今まで数学で落ちこぼれていたのも気にするな」という一言も加えたいと思います。数学は、きらいになっていなければ、いつでも急に学習が進むようになれる学問だからです。数学というものは、全く、自分次第でどうにでもできる学問だと思います。
(アカちゅー!)
という勉強方法のサイトを見つけました。
《▽勉強のさぼり癖を克服する方法 (if-thenプランニング)》
「強い意志がなくても簡単に毎日勉強を継続できる方法が存在します。
それは勉強を習慣にしてしまうことです。
なぜなら人間の生活の多くは習慣に支配されているから。」
なるほど、と納得できるサイトです。
リンク:
高校数学[三角比・図形]一覧
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