佐藤の数学教科書「図形と方程式」編の勉強
【問1】点P(a,b)と点Q(X,Y)の間に、次の関係があるものとする。
X=ka/(a2+b2) (式1)
Y=kb/(a2+b2) (式2)
(kは0でない定数)
点P(a,b)が直線12x-5y+1=0上を動くとき、点Q(X,Y)はどんな図形を描くか。
ここで、直線の式に点P(a,b)の座標を代入した式3を書いておく。
12a-5b+1=0 (式3)
(解き方の方針)
この問題は、式3の直線上の点Pと原点を結ぶ半直線上の点Qに関して、OP・OQ=kとなる場合のQ(X,Y)の軌跡を、Xのみをパラメータa又はbであらわす式と、Yのみをパラメータa又はbであらわす式とを求めた後に、
それらの式からXとYの関係式を考える問題です。
以下では、そのような場合に、素早く問題を解く計算技術を示す。
(解答)
式1と式2のような式のグループからパラメータa又はbを消去する場合の計算技術としては、
(1)先ず、式1と式2が同じ形の分母を持っていることに注目する。
(2)次に、式1の分子と式2の分子を足し算して式1及び2の分母ができるか、あるいは分子からパラメータa又はbを消せないかを考える。
(3)単なる足し算で式1及び式2の分母ができない場合は、次に、式1の分子の二乗と式2の分子の二乗を足し算して式1及び2の分母ができるかを考える。
この問題の場合、式1の分子の二乗と式2の分子の二乗を足し算して式1及び2の分母ができることがわかるので、式1の二乗と式2の二乗を足し算する。
X2+Y2=k2{a2+b2}/(a2+b2)2
X2+Y2=k2/(a2+b2) (式4)
この式4により、分子にはパラメータaもbも含まれず定数のみであらわせた式が得られた。
この式4と、式1と式2を使って、分母が同じで、分子が式3であらわされる式を作る。
その式は、分子が式3を満足するので、値が0である。 12(X/k)-5(Y/k)+(X2+Y2)/k2=0
12kX-5kY+(X2+Y2)=0 (式5)
(計算技術についての考察)
ここまでの計算で、bは式3により、aであらわせる式であるが、分母が共通な式を利用して、分子だけで式3を満足する式を作った。この計算により、分母のbをaであらわす計算をせずに、分母を含めて、パラメータであらわされた項をまとめて消去することに成功した。このようにすることで、分母を計算する手間が省けた。
なお、ここで(0,0)を式5に代入すれば左辺が0になるので、点(0,0)は式5の円を通る。このことに注目して、おぼえておく。
次に、式5を変形する。
(X+6k)2+(Y-(5k/2))2=(6k)2+(5k/2)2
(X+6k)2+(Y-(5k/2))2=(13k/2)2
この式は中心が(-6k,(5k/2))にあり、(0,0)を通り、半径が(13k/2)の円である。
この円と直線の関係をあらわす図を下の図のように書ける。
この図で、直線上の点P(a,b)が左右方向に無限遠方に遠ざかれば、Q(X,Y)は(0,0)に近づくが、Q(X,Y)は決して(0,0)には到達しない。
この図を書くことにより、そのことが明確にわかる。
高校数学の目次
【問1】点P(a,b)と点Q(X,Y)の間に、次の関係があるものとする。
X=ka/(a2+b2) (式1)
Y=kb/(a2+b2) (式2)
(kは0でない定数)
点P(a,b)が直線12x-5y+1=0上を動くとき、点Q(X,Y)はどんな図形を描くか。
ここで、直線の式に点P(a,b)の座標を代入した式3を書いておく。
12a-5b+1=0 (式3)
(解き方の方針)
この問題は、式3の直線上の点Pと原点を結ぶ半直線上の点Qに関して、OP・OQ=kとなる場合のQ(X,Y)の軌跡を、Xのみをパラメータa又はbであらわす式と、Yのみをパラメータa又はbであらわす式とを求めた後に、
それらの式からXとYの関係式を考える問題です。
以下では、そのような場合に、素早く問題を解く計算技術を示す。
(解答)
式1と式2のような式のグループからパラメータa又はbを消去する場合の計算技術としては、
(1)先ず、式1と式2が同じ形の分母を持っていることに注目する。
(2)次に、式1の分子と式2の分子を足し算して式1及び2の分母ができるか、あるいは分子からパラメータa又はbを消せないかを考える。
(3)単なる足し算で式1及び式2の分母ができない場合は、次に、式1の分子の二乗と式2の分子の二乗を足し算して式1及び2の分母ができるかを考える。
この問題の場合、式1の分子の二乗と式2の分子の二乗を足し算して式1及び2の分母ができることがわかるので、式1の二乗と式2の二乗を足し算する。
X2+Y2=k2{a2+b2}/(a2+b2)2
X2+Y2=k2/(a2+b2) (式4)
この式4により、分子にはパラメータaもbも含まれず定数のみであらわせた式が得られた。
この式4と、式1と式2を使って、分母が同じで、分子が式3であらわされる式を作る。
その式は、分子が式3を満足するので、値が0である。 12(X/k)-5(Y/k)+(X2+Y2)/k2=0
12kX-5kY+(X2+Y2)=0 (式5)
(計算技術についての考察)
ここまでの計算で、bは式3により、aであらわせる式であるが、分母が共通な式を利用して、分子だけで式3を満足する式を作った。この計算により、分母のbをaであらわす計算をせずに、分母を含めて、パラメータであらわされた項をまとめて消去することに成功した。このようにすることで、分母を計算する手間が省けた。
なお、ここで(0,0)を式5に代入すれば左辺が0になるので、点(0,0)は式5の円を通る。このことに注目して、おぼえておく。
次に、式5を変形する。
(X+6k)2+(Y-(5k/2))2=(6k)2+(5k/2)2
(X+6k)2+(Y-(5k/2))2=(13k/2)2
この式は中心が(-6k,(5k/2))にあり、(0,0)を通り、半径が(13k/2)の円である。
この円と直線の関係をあらわす図を下の図のように書ける。
この図で、直線上の点P(a,b)が左右方向に無限遠方に遠ざかれば、Q(X,Y)は(0,0)に近づくが、Q(X,Y)は決して(0,0)には到達しない。
この図を書くことにより、そのことが明確にわかる。
高校数学の目次
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