2013年12月31日火曜日

円順列とじゅず順列(1)黒玉2つ白玉3つ

円順列とじゅず順列の数を求めます。

【問1】
(1)●2個と○3個を円形に並べる方法(円順列)は何通りあるか。
(2)更に、それらを連結したじゅずを作る方法(じゅず順列)は何通りあるか。


《解答方針》

 この問題は、上図のような黒玉1と黒玉2の並びが異なる配置を区別しない問題です。同じ色の玉の間では、1つ1つが異なる玉の個性のバラエティを無くして考えます。このように玉の個性のバラエティを無くして計算する問題の場合は、「組合せ」を使って計算します。

【解答】
(1)先ず、円順列の数を求めます。
 円順列の問題とは、円に配置した玉の配置を、円の中心の周りに回転させる操作をしたら重なる配置を同じ配置とみなして配置の数を数える問題です。

 上図では、玉●と○を並べる席が2+3=5箇所あります。
5つの席が固定されているならば、●玉2つを並べる組み合わせの数は、
=5×4/2=10通り
あります。
上図の固定した席への●と○の配置は1回転させると元の形の配置に戻ります。また、1/5回転させる毎に異なる配置になり、1回転させるまでに5つの異なる配置になります。
固定した席への配置の数は、席を固定しない円順列の配置の数の5倍あります。
そのため、固定した席での全配置の数の10通りの配置の数を5で割り算した答えが円順列の数です。
円順列の数=10/5=2


(2)次に、じゅず順列の数を求めます。
 じゅず順列の問題とは、円に配置した玉の配置を、ある中心線に対して線対称な形に変換する(裏返す)操作と、円の中心の周りに回転させる操作によって重なる配置同士を同じ配置とみなして配置の数を数える問題です。
 また、中心線に対して線対称な形に変換する(裏返す)操作は、その他の任意の中心線に対して線対称な形に変換する操作と、円の中心の周りに回転させる操作を合わせた操作と同じです。

 じゅず順列の場合の数を計算するには、円順列の配置毎に、
円の中心を通る裏返し線に関して、元の配置を対称な形に裏返して(線対称な形に変換して)、円の中心の周りに回転させた配置が、円順列においては元の配置とは異なる配置であるかどうかを調べます。それは、その配置の形が円の中心を通るどの直線に対しても線対称では無いか、あるいは、ある直線に関して線対称であるどうかを調べる事と同じです。
 上図の問題の場合は、どの円順列の配置の形も、
円の中心を通る裏返し線の位置を、2つの●玉の中間を通る位置に設定すれば、
その裏返し線に関して配置の形が線対称です。そのため、任意の裏返し線においても、その線を中心にして配置を対称な形に変換する操作と、円の中心の周りに回転させる操作を合わせた操作では、元の配置と同じ形の配置になります。
そのように、じゅず順列の配置を裏返し線に関して線対称な形に変換する裏返し操作をしても、
その配置が元の円順列の配置の形と同じになるので,じゅず順列の配置の数は、円順列の配置の数と同じ、2組です。

場合の数と確率
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1 件のコメント:

  1. (1)ですが、●2個と○2個の場合でもその考え方でよいのでしょうか?

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