2014年1月1日水曜日

円順列とじゅず順列(2)黒玉2つ白玉4つ

円順列とじゅず順列の数を求めます。

【問2】
(1)玉●2個と○4個を円形に並べる方法(円順列)は何通りあるか。
(2)更に、それらを連結したじゅずを作る方法(じゅず順列)は何通りあるか。


(1)先ず、円順列の数を求めます。
【(1)の第1の解】

玉●と玉○を並べる席が2+4=6箇所あります。
6つの席が固定されているならば、●2つを並べる組み合わせの数は、
=6×5/2=15通り
あります。
席への●と○の1つの配置は回転させると、固定した席に対しては異なる配置になりますが、回転させると元の配置に戻るので、円順列では同じ配置が重複して数えられているとみなせます。

(第1のタイプ:1回転して元に戻るタイプの配置)
 先に固定した席の組み合わせを計算して得た15通りの組み合わせのうち、上図のように、元の配置の形から1/6回転ずつで新しい配置が作られ、1回転して元に戻る配置は、元の配置の6倍に重複して数えられている。その種類の円順列の配置の数は、その種類の配置の数を6で割り算して数えます。
それは上図のような配置の場合や、下図のような配置の場合です。

(第2のタイプ:1/2回転して元に戻るタイプの配置)
一方、この2つの玉●の配置の形が、半回転だけで元の形と同じ配置の形になるものがあります。
それは下図のような玉●の配置の場合です。

この形は、回転により3倍の配置ができるので、その円順列の配置の数は、その種類の配置の数を3で割り算して数えます。
また、上図の形の配置だけが、半回転で元の形と同じ形になる円順列です。

(第1のタイプの配置の固定席での配置数)
 第1のタイプの配置は、1回転(360°の回転)しないと元の形と同じにはなりません。
(固定席での)第1のタイプの円順列が回転してできる(固定席の)配置の数は、(全配置の数)-(第2のタイプの配置の数)なので、
(固定席での)第1のタイプの配置の数
=(固定席での全配置数)-(第2のタイプの円順列の数×3)
-(1×3)=15-3=12
です。
(第1のタイプの配置の円順列の数)
その数を6で割り算することで、第1のタイプの配置の円順列の数が得られます。
第1のタイプの配置の円順列の数=12/6=2

(全部の円順列の数)
一方、第2のタイプの配置の円順列の数は1個でした。
そのため、全部の円順列の数は、
円順列の数=2+1=3
である。
(第1の解おわり)

【(1)の第2の解】
(第1のタイプ)固定した席に配置したパターンを3分の1回転して元の形と同じ形にもどるパターン:
 そのパターンの数は0個。

(第2のタイプ)固定した席に配置したパターンを2分の1回転して元の形と同じ形にもどるパターン:
 そのパターンの数は1個。

このパターンの玉の1個の配置のパターンは、固定した席に玉を配置した場合は、以下の数のパターンと数えられる。固定した席に玉を置いた場合には、この玉の配置を回転したパターンを異なるパターンとして数え、0回転、(1/6)回転、(2/6)回転、との3つの異なる配置として数える。

(第2のタイプ)固定した席に配置したパターンを1回転して元の形と同じ形にもどるパターン:
 このパターンの玉の配置は、全部の配置の場合であって、その配置パターンには、2分の1回転して元の形と同じ形にもどるパターンの配置を含む。
この全パターンの玉の配置は、固定した席に玉を配置する配置の数では個ある。
 この数から、2分の1回転して元の形と同じ形にもどるパターンによる配置の数を引き算して、1回転しないと同じ形には元らないパターンの配置の数を求めると:
-3
個の配置の数がある。
 この(引き算した結果の)配置のパターンの数は、席を固定しない場合の1つの配置のパターンが、(席を固定した場合に)、0回転、(1/6)回転、(2/6)回転、(3/6)回転、(4/6)回転、(5/6)回転、した場合に6つの異なる配置になった結果の配置の数である。
 そのため、席を固定しない場合の、1回転しないと元の形には元らない配置のパターンの数は:
-3)÷6=
=(15-3)÷6
=2,

(全部の円順列の数)
 以上の全パターンの席を固定しない場合の円順列の数の総和は:
1+2=3
である。
(第2の解おわり)

(2)次に、じゅず順列の数を求めます。
じゅず順列の場合の数を計算するには、円順列の配置毎に、
円を半分に分ける線でその円順列の配置を対称に裏返して、
それが、異なる円順列の配置になるかどうかを調べます。
この問題の場合は、どの円順列の配置の円を裏返しても、新しくできる配置も、
裏返す元の配置を回転したのと同じ配置ができます。

ここで円の中心を通る裏返し線を円の中心のまわりに回転させると、
おりかえしてできる配置が円の中心のまわりに回転します。
裏返し線を、2つの●の間を通る位置に設定すれば、
その裏返し線で裏返した配置が、もとの配置と同じ配置になります。すなわち、どの配置も線対称な配置です。

そのため、じゅず順列の数より円順列の数が多くなるということはありません。
ゆえに、じゅず順列の数は、円順列の数と同じ、3組です。

場合の数と確率
リンク:高校数学の目次

0 件のコメント:

コメントを投稿