円順列とじゅず順列の数を求めます。
【問3】
(1)●3個と〇3個を円形に並べる方法(円順列)は何通りあるか。ただし、円順列において、●同士を区別せず、〇同士を区別しないものとする。
(2)更に、それらを連結したじゅずを作る方法(じゅず順列)は何通りあるか。
【問3】(1)の解答
先ず、円順列の数を求めます。
〔解1〕
玉●と○を並べる席が3+3=6箇所あります。
6つの席を固定した場合の、玉●3つを並べる組み合わせの数は、
6C3=6×5×4/(3×2)=20通り
あります。
席への玉●と○の1つの配置を回転させると、席を固定した場合は異なる配置になります。
そのため、席を固定した場合の配置の数は、元の配置が回転した数がだぶって数えられています。
(第1のタイプ:1回転すると元の形に戻る配置)
上図の形の配置の場合に、1回転すると元の形に戻る。これが第1のタイプの配置です。 この配置(元の配置)を1/6回転する毎に(席を固定した配置では)異なる配置になり、6つの配置ができる。
第1のタイプの配置において、固定した席での配置の数を6で割り算した数が、回転しても重ならない元の配置の数になる。
(第2のタイプ:1/3回転すると元の形に戻る配置)
上図の形の配置の場合、1/3回転すると元の形に戻る。これが第1のタイプの配置です。この配置を1/6回転すると、2つの配置ができる。第2のタイプの配置において、固定した席での配置の数を2で割り算した数が、回転しても重ならない元の配置の数になる。この第2のタイプの配置の円順列の数は上図に示した1つのみです。
一方、玉●と玉○が3つずつの円順列の配置では、 2分の1回転で元の形と同じ形になるものは無い。
(第1のタイプの配置の数)
第2のタイプの配置以外が第1のタイプの配置なので、(席を固定した場合の)第1のタイプの配置の数は、
(席を固定した場合の)第1のタイプの配置の数
=(全部の配置の数)-(第2のタイプの配置の数)
=6C3-(1×2)=20-2=18
です。
(第1のタイプの配置の円順列の数)
(席を固定した場合の)第1のタイプの配置の数を6で割り算することで、第1のタイプの配置の円順列の数が得られます。
第1のタイプの配置の円順列の数=18/6=3
(全部の円順列の数)
一方、第2のタイプの配置の円順列の数は1個でした。
そのため、全部の円順列の数は、
円順列の数=3+1=4
個ある。
(解1おわり)
〔解2〕
以下のように考えて解くことができます。
第2のタイプの配置の数から先に求めます。
(第2のタイプ:(1/3)回転すると元の形に戻る配置)
1/3回転すると元の形に戻る第2のタイプの配置パターンの場合は、上図のように、黒玉●については、黒玉●が、元の位置から(1/3)回転した位置にもあり、(2/3)回転した位置にもあるように繰り返して存在し、結局、黒玉●が三角形状に3個ある配置パターンになる。第2のタイプの配置パターンは、そのように、各色の玉が三角形状の形にある配置パターンである。
第2のタイプの配置パターンは、配置パターンの円の1/3の、2個の玉で構成される部分が1周期になって、それが繰り替えされて全ての玉の配置が決まる配置パターンである。
そのため、第2のタイプの玉の配置は、席が固定された場合の配置の数は、1周期である、円順列の円の1/3の部分の2個の玉の並べ方の数で計算する。その数は、2C1個=2個ある。
第2のタイプの配置パターンは、1/6回転する毎に、固定した席に対しては、異なる配置になり、1周期である1/3回転するまでに、0回転、(1/6)回転した場合の2つの異なる配置が作られる。
席を固定しない場合の、第2のタイプの配置のパターンの数は、席を固定した場合の配置パターンの数(2C1)の2分の1になる。その数は:
(2C1)/2=1
個ある。
(1回転すると元の形に戻る(全部の)配置)
1回転して元の形になる全ての配置パターンには、第2のタイプの配置が含まれる。 全配置パターンの、席が固定された場合の配置の数は、6C3=20個ある。
この数から、第2のタイプの配置パターンの数を引き算することで、1回転して初めて元の形に戻る第1のタイプの、(席を固定した場合の)配置の数を求める。その数は:
6C3-2C1=18
個ある。
この、引き算した結果である、第1のタイプの配置パターンは、1/6回転する毎に、固定した席に対しては、異なる配置になり、1周期である1回転するまでに、0回転、(1/6)回転、(2/6)回転、(3/6)回転、(4/6)回転、(5/6)回転した場合の6つの異なる配置が作られる。
席を固定しない場合の、この第1の配置のパターンの数は、席を固定した場合の配置パターンの数(6C3-2C1)の6分の1になる。その数は:
(6C3-2C1)/6=3
個ある。
(全部の円順列の数)
以上の合計の、席を固定しない場合の、全部の円順列の配置パターンの数は:
1+3=4
個ある。
(解2おわり)
【問3】(2)の解答
次に、じゅず順列の数を求めます。
じゅず順列の場合の数を計算するには、円順列の配置毎に、
円の中心を通る裏返し線に関してその円順列の配置を対称な形に裏返して、
それが、異なる円順列の配置になるかどうかを調べます。すなわち、その配置が線対称では無いか、線対称であるかを調べます。
(第3のタイプ:線対称で無い配置)
下の形の配置の場合は、配置を裏返してできる形が、元の配置を回転することではできない形になります。
円配列では、この形と、これを裏返した形が別の配置として2個と数えられています。
(第4のタイプ:線対称な配置)
それ以外の形の配置は、裏返した形が、元の配置を回転しても作れます。
すなわち、3つの●の配置の中点と円の中心を通る裏返し線で裏返した形は、裏返す前の配置と重なる同じ形になります。
これを第4のタイプの配置と呼びます。
このような対称な形の配置は以下の2つのみです。
第4のタイプの配置(線対称な配置)はじゅず順列でも円順列でも同じ2個の数と数えられています。
第3のタイプのじゅず順列の配置は円順列では2倍に数えられています。
そのため、第3のタイプのじゅず順列の数は、
第3のタイプのじゅず順列の数=
{円順列の総数-(第4のタイプのじゅず順列の数)}/2
=(4-2)/2=1
一方、第4のタイプのじゅず順列の数は2個です。
そのため、じゅず順列の数は、
じゅず順列の数=1+2=3
場合の数と確率
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【問3】
(1)●3個と〇3個を円形に並べる方法(円順列)は何通りあるか。ただし、円順列において、●同士を区別せず、〇同士を区別しないものとする。
(2)更に、それらを連結したじゅずを作る方法(じゅず順列)は何通りあるか。
【問3】(1)の解答
先ず、円順列の数を求めます。
〔解1〕
玉●と○を並べる席が3+3=6箇所あります。
6つの席を固定した場合の、玉●3つを並べる組み合わせの数は、
6C3=6×5×4/(3×2)=20通り
あります。
席への玉●と○の1つの配置を回転させると、席を固定した場合は異なる配置になります。
そのため、席を固定した場合の配置の数は、元の配置が回転した数がだぶって数えられています。
(第1のタイプ:1回転すると元の形に戻る配置)
上図の形の配置の場合に、1回転すると元の形に戻る。これが第1のタイプの配置です。 この配置(元の配置)を1/6回転する毎に(席を固定した配置では)異なる配置になり、6つの配置ができる。
第1のタイプの配置において、固定した席での配置の数を6で割り算した数が、回転しても重ならない元の配置の数になる。
(第2のタイプ:1/3回転すると元の形に戻る配置)
上図の形の配置の場合、1/3回転すると元の形に戻る。これが第1のタイプの配置です。この配置を1/6回転すると、2つの配置ができる。第2のタイプの配置において、固定した席での配置の数を2で割り算した数が、回転しても重ならない元の配置の数になる。この第2のタイプの配置の円順列の数は上図に示した1つのみです。
一方、玉●と玉○が3つずつの円順列の配置では、 2分の1回転で元の形と同じ形になるものは無い。
(第1のタイプの配置の数)
第2のタイプの配置以外が第1のタイプの配置なので、(席を固定した場合の)第1のタイプの配置の数は、
(席を固定した場合の)第1のタイプの配置の数
=(全部の配置の数)-(第2のタイプの配置の数)
=6C3-(1×2)=20-2=18
です。
(第1のタイプの配置の円順列の数)
(席を固定した場合の)第1のタイプの配置の数を6で割り算することで、第1のタイプの配置の円順列の数が得られます。
第1のタイプの配置の円順列の数=18/6=3
(全部の円順列の数)
一方、第2のタイプの配置の円順列の数は1個でした。
そのため、全部の円順列の数は、
円順列の数=3+1=4
個ある。
(解1おわり)
〔解2〕
以下のように考えて解くことができます。
第2のタイプの配置の数から先に求めます。
(第2のタイプ:(1/3)回転すると元の形に戻る配置)
1/3回転すると元の形に戻る第2のタイプの配置パターンの場合は、上図のように、黒玉●については、黒玉●が、元の位置から(1/3)回転した位置にもあり、(2/3)回転した位置にもあるように繰り返して存在し、結局、黒玉●が三角形状に3個ある配置パターンになる。第2のタイプの配置パターンは、そのように、各色の玉が三角形状の形にある配置パターンである。
第2のタイプの配置パターンは、配置パターンの円の1/3の、2個の玉で構成される部分が1周期になって、それが繰り替えされて全ての玉の配置が決まる配置パターンである。
そのため、第2のタイプの玉の配置は、席が固定された場合の配置の数は、1周期である、円順列の円の1/3の部分の2個の玉の並べ方の数で計算する。その数は、2C1個=2個ある。
第2のタイプの配置パターンは、1/6回転する毎に、固定した席に対しては、異なる配置になり、1周期である1/3回転するまでに、0回転、(1/6)回転した場合の2つの異なる配置が作られる。
席を固定しない場合の、第2のタイプの配置のパターンの数は、席を固定した場合の配置パターンの数(2C1)の2分の1になる。その数は:
(2C1)/2=1
個ある。
(1回転すると元の形に戻る(全部の)配置)
1回転して元の形になる全ての配置パターンには、第2のタイプの配置が含まれる。 全配置パターンの、席が固定された場合の配置の数は、6C3=20個ある。
この数から、第2のタイプの配置パターンの数を引き算することで、1回転して初めて元の形に戻る第1のタイプの、(席を固定した場合の)配置の数を求める。その数は:
6C3-2C1=18
個ある。
この、引き算した結果である、第1のタイプの配置パターンは、1/6回転する毎に、固定した席に対しては、異なる配置になり、1周期である1回転するまでに、0回転、(1/6)回転、(2/6)回転、(3/6)回転、(4/6)回転、(5/6)回転した場合の6つの異なる配置が作られる。
席を固定しない場合の、この第1の配置のパターンの数は、席を固定した場合の配置パターンの数(6C3-2C1)の6分の1になる。その数は:
(6C3-2C1)/6=3
個ある。
(全部の円順列の数)
以上の合計の、席を固定しない場合の、全部の円順列の配置パターンの数は:
1+3=4
個ある。
(解2おわり)
【問3】(2)の解答
次に、じゅず順列の数を求めます。
じゅず順列の場合の数を計算するには、円順列の配置毎に、
円の中心を通る裏返し線に関してその円順列の配置を対称な形に裏返して、
それが、異なる円順列の配置になるかどうかを調べます。すなわち、その配置が線対称では無いか、線対称であるかを調べます。
(第3のタイプ:線対称で無い配置)
下の形の配置の場合は、配置を裏返してできる形が、元の配置を回転することではできない形になります。
円配列では、この形と、これを裏返した形が別の配置として2個と数えられています。
(第4のタイプ:線対称な配置)
それ以外の形の配置は、裏返した形が、元の配置を回転しても作れます。
すなわち、3つの●の配置の中点と円の中心を通る裏返し線で裏返した形は、裏返す前の配置と重なる同じ形になります。
これを第4のタイプの配置と呼びます。
このような対称な形の配置は以下の2つのみです。
第4のタイプの配置(線対称な配置)はじゅず順列でも円順列でも同じ2個の数と数えられています。
第3のタイプのじゅず順列の配置は円順列では2倍に数えられています。
そのため、第3のタイプのじゅず順列の数は、
第3のタイプのじゅず順列の数=
{円順列の総数-(第4のタイプのじゅず順列の数)}/2
=(4-2)/2=1
一方、第4のタイプのじゅず順列の数は2個です。
そのため、じゅず順列の数は、
じゅず順列の数=1+2=3
場合の数と確率
リンク:高校数学の目次
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