2016年9月25日日曜日

三角形の辺の二乗の引き算の公式に係る問題


【問題】
 上の三角形ABCにおいて、次の等式を証明しなさい。

【解答】
(証明おわり)

(補足)
この問題は、以下の、三角形の2辺の二乗の差の公式に係る問題です。
【三角形の辺の二乗の引き算の公式】
(以上が、三角形の辺の二乗の引き算の公式)
 この三角形の辺の二乗の引き算の公式は、かなり多くの問題を解くのに役立つ万能の公式です。種々の問題を解く際に、この公式を使うよう試してみてください。

(第2の解答の方針)
この等式の証明には、この等式の左辺から右辺を引き算した式を考えます。
この左辺が0になることが計算できれば、問題の等式が証明できます。
そのため、左辺をどんどん計算して、0になるまで続けるのが証明のコツです。

以下では、この問題の解答用紙には書かない、計算用紙に書く計算(自分が納得して計算する)の細部を書きます。
(計算にはリズムがあります。計算用紙に書く自分の計算では、計算のリズムを乱す難しい式の変換はしないで、少しづつ式を変形するのが計算のコツです。)

(解答:証明開始)
ここでcos(B)を(第2)余弦定理で変換します。
《cosBに着目して置き換える事が重要。(ca・cosB)のまとめ置きかえは変換の自由度が低いので覚える価値低》
ここでcos(A)を(第2)余弦定理で変換します。
《以下の計算は、以下の2行は暗算により省略可能》
《以下の2~3行は暗算により省略することも可能》
(証明おわり)

以上の計算で、式を変形するとき、カッコをたくさん使って計算するのがコツです。カッコをつけ忘れないよう注意して計算してください。

【別解】
以上とは異なる発想で、この等式を以下のようにして解くこともできます。
この式から、変数cを減らします。それは、以下の、第1余弦定理を利用します。
頂点Cから辺cに垂直に下ろした線で辺cを分割した各線分の長さは、
a・cos(B)とb・cos(A)です。
そのため、以下の式がなりたちます(第1余弦定理)。
c=a・cos(B)+b・cos(A)
この式を先の式に代入して変数cを減らします。
この式を変形します。
-(a・sin(B))2+(b・sin(A))2=0,
ここで、a・sin(B)も、b・sin(A)も、ともに、
頂点Cから辺cに垂直に下ろした線の長さをあらわしますので、両者は等しいです(正弦定理)。
a・sin(B)=b・sin(A),
そのため、
-(a・sin(B))2+(b・sin(A))2=0,
がなりたります。
(証明おわり)

【更に別解】

を証明する。
この式の左辺をabcで割り算した式をFとする。
以下の2つの余弦定理を代入する。

これをFに代入すると、

(証明おわり)

リンク:
三角形の辺と角の等式をベクトルで証明
sinθとcosθの連立方程式で式からθを除去する方法
高校数学の目次

0 件のコメント:

コメントを投稿