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▷【究極の導出方法】
中学生の時は数学ができたのに、高校生になって、余弦定理などが覚えられない(覚えた定理を時が経つと忘れてしまう)ので数学の勉強で挫折する学生が多いらしい。
最初教えられた時には覚えていたのに、時がたつと忘れている事に気づき、最初に覚えた記憶が戻らない。ただ覚えているだけの公式を何回思い出しても、だんだん記憶が劣化し思い出した公式に疑問を抱き公式を忘れていきます。
新しい公式を知ると、その新しい公式を覚えるために、その新しい公式に似ている旧くから覚えていた公式は、新しい公式を覚える必要のため、忘れ去られます。
「覚えられない」で挫折するのは、数学を、公式を覚える学問だと認識していたから、急に数学が出来なくなったものと誤解するからだと思います。しかし、それは間違った認識だと思います。数学は公式を覚える学問では無く、公式を導き出す学問だと思います。
中学生のときから、数学の公式は覚えられない(時が経つと忘れる)ものだと知っていた学生は、公式が覚えられないのは当たり前の事だと認識しています。そして、公式を覚えるというより、公式を導き出して使う練習をして来ていたと思います。
公式を教わって覚えて、時がたつと公式を忘れてしまう学生は、外の電源につないで働くパソコンの様で、公式を教わった時に得たエネルギーで記憶を維持するが、復習しても公式の理解は増さず、自力では記憶するエネルギーを生み出せず、時が経つと記憶が消えてしまう。
公式を自力で導き出して再現できる学生は、自己発電ができるパソコンのようで、自力で公式を導き出す都度、公式の理解が深まり、記憶を維持するエネルギーが発電され、いつまでも記憶が保たれる。
余弦定理を忘れないようにするには、自力で余弦定理を導き出す作業が欠かせません。
高校生になって初めて「公式が覚えられない(公式は時がたつと忘れてしまうもの)」という真実に気付いた学生は、挫折するのでは無く、公式を導き出すことを覚えて欲しいと思います。
上図の様に、
(1)先ず、直角三角形ABDに関する三平方の定理を使って、未知数xを使ってADの長さをあらわします。
(2)次に、その式も使って、直角三角形ADCに関する三平方の定理を以下の式であらわし整理します。
(3)こうして、補助線ADを引いて作成した全ての直角三角形を使って未知数xを三辺a,b,cから計算する方程式を導き出します。
この式は「拡張三平方の定理」として覚えて欲しい。
ここで、
X=c・cosB
であることを代入する。
これを(第2)余弦定理と呼びます。
以下の計算で、他の第2余弦定理が導けます。
(補助線CDを使って作った全ての直角三角形を利用して、もう1つの(第2)余弦定理を導くことができました)
(補足)
もっと素直に未知の長さxを求めようとする以下の計算の方が発想し易く優れているかもしれない。
この式3の「拡張三平方の定理」の導出方法を覚え、それを余弦定理と解釈して余弦定理の導出方法を覚えて欲しい。
ココをクリックすると、1行の式の変形だけで余弦定理を速やかに導ける、簡単に覚えられる等価な式があります。(余弦定理の2番目にやさしい覚え方)
【余弦定理のやさしい覚え方】
上の図で、
c=b・cosA+a・cosB (第1余弦定理)
です。
この式をa・bで割り算すると、
同様にして、
が得られます。
式1+式2-式3を計算すると、
となり、(第2)余弦定理が得られました。
この式4の形の余弦定理は、式の2乗を展開する計算をせず、加減算だけで式4を導き出しているので、
この式4の導き出し方を覚えることが、
多分、余弦定理(その導き出し方)をやさしく覚えられるのではないかと考えます。
【数式を見るコツ】
上の第2余弦定理の式、
これは複雑な式に見えますが、以下のように考えると、この式が簡単な式に見えてきます。
三角形の辺の長さをあらわすa,b,cは長さ(mとかcm)の単位を持ちます。
一方、cosBは、単位が1です。これは、無次元量とも呼びます。
長さの単位を累乗した累乗の程度は、式の左右で必ず同じになります。
このことを、「式の左右では単位の次元が同じになる」と言います。
式4の右辺は1/bがありますから、1/[長さ]の次元を持ちます。
式4の左辺は、c2等を、(abc)で割り算しますので、
[長さ]2/[長さ]3=1/[長さ]
の次元になり、式の右辺と長さの次元が同じになります。
式4の左辺は右辺と長さの次元が一致するためにはc2等だけでは不足していて、(abc)で割り算する必要がありました。
式の左右で単位の次元が必ず同じにならなければならないことを意識すると、式4は、こうでなければならないと納得できる式に見えてきます。
【究極の導出方法】
余弦定理を習うより先にベクトルの内積を学んだ方が良いと助言した当ブログの助言に応じて先にベクトルを学んだ学生は、以下の様にしてベクトルの内積を使って余弦定理を導き出すことができます。
すなわち、「やさしい高校数学《数Ⅱ・B》の9章「ベクトル」の737ページから772ページまで読むだけで(1日で読めると思います)。
そこまで読んだら、以下のようにしてベクトルの内積を使って余弦定理を導き出します。
この導出方法で得た式1で余弦定理を表わす式の形は、直接に余弦定理を覚える時にも覚えやすい形をしていると思います。
この導出方法について、あるブログでは:
覚えなくていい「余弦定理」
と言っています。
リンク:
この定理を覚えると(それに似ている)余弦定理を忘れます。
ベクトルによる三角形の余弦定理のやさしい覚え方
拡張三平方の定理
余弦定理の2番目にやさしい覚え方
裏正弦定理
正弦定理
三角形の辺と角の等式の証明
余弦定理を使って二辺侠角から残りの辺を求める
余弦定理を使って三角形の2角と1辺から、残りの辺を求める
余弦定理
正弦定理の応用(三角形の面積)
sinθとcosθの連立方程式で式からθを除去する方法
(高校)tanθを使った三平方の定理
高校数学(三角比・図形)一覧
高校数学の目次
▷【究極の導出方法】
中学生の時は数学ができたのに、高校生になって、余弦定理などが覚えられない(覚えた定理を時が経つと忘れてしまう)ので数学の勉強で挫折する学生が多いらしい。
最初教えられた時には覚えていたのに、時がたつと忘れている事に気づき、最初に覚えた記憶が戻らない。ただ覚えているだけの公式を何回思い出しても、だんだん記憶が劣化し思い出した公式に疑問を抱き公式を忘れていきます。
新しい公式を知ると、その新しい公式を覚えるために、その新しい公式に似ている旧くから覚えていた公式は、新しい公式を覚える必要のため、忘れ去られます。
「覚えられない」で挫折するのは、数学を、公式を覚える学問だと認識していたから、急に数学が出来なくなったものと誤解するからだと思います。しかし、それは間違った認識だと思います。数学は公式を覚える学問では無く、公式を導き出す学問だと思います。
中学生のときから、数学の公式は覚えられない(時が経つと忘れる)ものだと知っていた学生は、公式が覚えられないのは当たり前の事だと認識しています。そして、公式を覚えるというより、公式を導き出して使う練習をして来ていたと思います。
公式を教わって覚えて、時がたつと公式を忘れてしまう学生は、外の電源につないで働くパソコンの様で、公式を教わった時に得たエネルギーで記憶を維持するが、復習しても公式の理解は増さず、自力では記憶するエネルギーを生み出せず、時が経つと記憶が消えてしまう。
公式を自力で導き出して再現できる学生は、自己発電ができるパソコンのようで、自力で公式を導き出す都度、公式の理解が深まり、記憶を維持するエネルギーが発電され、いつまでも記憶が保たれる。
余弦定理を忘れないようにするには、自力で余弦定理を導き出す作業が欠かせません。
高校生になって初めて「公式が覚えられない(公式は時がたつと忘れてしまうもの)」という真実に気付いた学生は、挫折するのでは無く、公式を導き出すことを覚えて欲しいと思います。
上図の様に、
(1)先ず、直角三角形ABDに関する三平方の定理を使って、未知数xを使ってADの長さをあらわします。
(2)次に、その式も使って、直角三角形ADCに関する三平方の定理を以下の式であらわし整理します。
(3)こうして、補助線ADを引いて作成した全ての直角三角形を使って未知数xを三辺a,b,cから計算する方程式を導き出します。
この式は「拡張三平方の定理」として覚えて欲しい。
ここで、
X=c・cosB
であることを代入する。
これを(第2)余弦定理と呼びます。
以下の計算で、他の第2余弦定理が導けます。
(補助線CDを使って作った全ての直角三角形を利用して、もう1つの(第2)余弦定理を導くことができました)
(補足)
もっと素直に未知の長さxを求めようとする以下の計算の方が発想し易く優れているかもしれない。
この式3の「拡張三平方の定理」の導出方法を覚え、それを余弦定理と解釈して余弦定理の導出方法を覚えて欲しい。
ココをクリックすると、1行の式の変形だけで余弦定理を速やかに導ける、簡単に覚えられる等価な式があります。(余弦定理の2番目にやさしい覚え方)
【余弦定理のやさしい覚え方】
上の図で、
c=b・cosA+a・cosB (第1余弦定理)
です。
この式をa・bで割り算すると、
同様にして、
が得られます。
式1+式2-式3を計算すると、
となり、(第2)余弦定理が得られました。
この式4の形の余弦定理は、式の2乗を展開する計算をせず、加減算だけで式4を導き出しているので、
この式4の導き出し方を覚えることが、
多分、余弦定理(その導き出し方)をやさしく覚えられるのではないかと考えます。
【数式を見るコツ】
上の第2余弦定理の式、
これは複雑な式に見えますが、以下のように考えると、この式が簡単な式に見えてきます。
三角形の辺の長さをあらわすa,b,cは長さ(mとかcm)の単位を持ちます。
一方、cosBは、単位が1です。これは、無次元量とも呼びます。
長さの単位を累乗した累乗の程度は、式の左右で必ず同じになります。
このことを、「式の左右では単位の次元が同じになる」と言います。
式4の右辺は1/bがありますから、1/[長さ]の次元を持ちます。
式4の左辺は、c2等を、(abc)で割り算しますので、
[長さ]2/[長さ]3=1/[長さ]
の次元になり、式の右辺と長さの次元が同じになります。
式4の左辺は右辺と長さの次元が一致するためにはc2等だけでは不足していて、(abc)で割り算する必要がありました。
式の左右で単位の次元が必ず同じにならなければならないことを意識すると、式4は、こうでなければならないと納得できる式に見えてきます。
【究極の導出方法】
余弦定理を習うより先にベクトルの内積を学んだ方が良いと助言した当ブログの助言に応じて先にベクトルを学んだ学生は、以下の様にしてベクトルの内積を使って余弦定理を導き出すことができます。
すなわち、「やさしい高校数学《数Ⅱ・B》の9章「ベクトル」の737ページから772ページまで読むだけで(1日で読めると思います)。
そこまで読んだら、以下のようにしてベクトルの内積を使って余弦定理を導き出します。
この導出方法で得た式1で余弦定理を表わす式の形は、直接に余弦定理を覚える時にも覚えやすい形をしていると思います。
この導出方法について、あるブログでは:
覚えなくていい「余弦定理」
と言っています。
リンク:
この定理を覚えると(それに似ている)余弦定理を忘れます。
ベクトルによる三角形の余弦定理のやさしい覚え方
拡張三平方の定理
余弦定理の2番目にやさしい覚え方
裏正弦定理
正弦定理
三角形の辺と角の等式の証明
余弦定理を使って二辺侠角から残りの辺を求める
余弦定理を使って三角形の2角と1辺から、残りの辺を求める
余弦定理
正弦定理の応用(三角形の面積)
sinθとcosθの連立方程式で式からθを除去する方法
(高校)tanθを使った三平方の定理
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